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油の秘密

今日はラーメンには欠かせない油について書いてみます。

普通、食用油としてスーパーなどに売っているものだけでも、たくさんあります。
呼び名もいろいろですが、有名な植物油から、大豆油・コーン油・なたね油・べにばな油・ごま油

動物油というのは、高カロリーのイメージがあるのか、品数も少ないです。
一番有名なのは、牛から作るバターですが、豚からとった、ラードも中華では定番ですね。
牛脂はすき焼き用に欠かせませんが、他の用途はあまり聞きません。

私にとって一番欠かせない油は、ここまでに出て来ていません。
何でしょう?

答えは鶏油です。 その字の通り鶏の油です。 小さいスーパーではなかなか売っていません。
私のいたラーメン業界では「黄色」 と呼ばれていました。
その名の通り、黄色っぽくて、バターを溶かしたような色です。

おいしい肉は骨も油もいい味が出るのですね。
私は以前は名古屋コーチンの若鶏の油を使っていましたが、コクがあって、おいしかったです。

私は遊び好きですので、すぐいろんな実験をして、組み合わせを試したりするのが好きです。
調理にも実験は欠かせません。
今まで数多くの被害者も出しましたが、素晴らしい相性を見つけると大変うれしいものです。

私のイチ押しは、若鶏の油に、3割程度、親鳥(玉子産んだりする ようするに若鶏は子供、こっちは親)
の油をブレンドして、ねぎで香り付けしたものです。

これをスープに合わせると、油の膜で、ラーメンは長い時間冷めないで保温の役目もします。
風味が大変良いので、やみつきになります。
ただし、スープが弱いと、油が勝ってしまい、くどすぎる味になるかもしれません。

また、マー油というのも強烈でおいしいです。
ごま油に豚の背脂を混ぜたのを熱して、にんにく・ねぎを加え、具が黒くなるまでじっくりと熱します。
香味油の中でも、とんこつのにおいが強いラーメンにはとても合うので、おすすめです。

ラー油は餃子には欠かせませんが、私はラー油も自家製にこだわりたいです。
自家製の皮に自家製の具、つけダレには、徳島県から取り寄せている本物のしょうゆに、赤酢、それに特製ラー油です。

こんな手間ひまは日本でかけると大変な人件費になってしまうでしょう。
フィリピンで手つくりにこだわり抜いて、日本では今までに作る事ができなかったような、至福の1杯を提供したいと思います。

油ひとつで、大げさに書いてしまいましたが、昔は業務用食品のインスタントも100円ショップも何も無かったです。
職人は何でも時間をかけて、自家製で作るしかなかったのですね。

そんな貴重な財産を今はネットですぐ調べられるし、本は売ってるし、道具は素晴らしいものが一杯あります。

だから、本物に近づくのは努力すれば出来ると思います。
問題は気持ちです。
このブログを読んでくれた方がいつか、私のラーメンを食べて、笑顔を見せてくれる事が夢なのです。

自分のラーメンを食べるために、はるばる遠くから来てくれた人が、過去たくさんいました。
おいしいといって、ひいきにしてくれました。
そのときに感じました。
サラリーマン時代に、自分のお客さんは、どれほど自分に感謝してくれただろうか?
どれほど、相手に必要な人間になれただろうか?
その時を振り返っても、まったく自信がありません。

精一杯工夫して、おいしいラーメン作りを目指して、
あの頃見たような、最高のお客さんたちと
今度はフィリピンで会えるように夢見ています。


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